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  • トラックジャーナリスト中尾真二の「トラック解体新車」

    新型UDクオンの総輪駆動除雪車両は型式申請中

     

    2018年2月17日 新車発表会

     
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    2月8日、9日に「ゆきみらい2018 in 富山」が開催された。市内五福公園では除雪車両や除雪機械の展示が行われた。

    UDトラックスが、新型クオンの総輪駆動型除雪専用車の展示を行うというので取材した。

    OEMトラックメーカーとしてはUDトラックスのほか、日野自動車が出展。重機では日本キャタピラーがホイールローダーなどを展示していた。除雪専用車では、日本除雪機製作所(4月1日よりNICHIJOに社名変更される)、新潟トランシス他が出展して大型の除雪専用車が間近にみることができる。ほかにも凍結防止剤散布車では、動力をエンジンアウトプットではなく電動として積載を可能にした参考製品(範多機械)もあった。

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    さて、UDトラックスのブースだが、フロント部分が改造され、サンプルとして平台が架装された新型クオンを発見した。フロントメンバーにプラウを取り付けるためにフレームを延長されている。そこにヘッドライト部分がせり出してマウントされた新型クオンがあった。

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    車両はCZ 6×6。420PSのGH11TCエンジン搭載。12速マニュアルトランスミッションの他、6速トルコン式ATMモデルも用意される。ポストポスト新長期排出ガス規制にも適合する。

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    EBS(電子制御ブレーキ)、UD EEB(補助エンジンブレーキ)など基本的な安全機能は装備されるが、衝突被害軽減ブレーキ(トラフィックアイ)アダプティブクルーズコントロールなどははずされる。これは、プラウを装着するため、フロント部分が変更され、ミリ波レーダーの設置場所がなくなるからだ。

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    プラウは大小3種類のワンウェイプラウが選べるが、CW 6×4のモデルは3つ折プラウも用意されるという。3つ折型は高速道路などゲートがある道路への乗り入れができる。

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    新型クオンの除雪専用車両は現在、型式申請中だ。取得できしだい受注が始まるといい、実際の除雪現場に投入されるのは次の冬(2018年冬シーズン)からだ。車両の出荷そのものは夏には可能になり、その後に必要な架装をしても秋には十分間に合うはずだ。

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    ところで、会場の外で面白い車両を発見した。富山県がすでに採用している除雪専用トラックだが、日野自動車のヘッドマークがついている。しかし、実際の車両はUDクオンだという。よほど詳しくみたり、エンジンを確認したりしなければわからないが、中身はUDトラックスが日野自動車にOEM供給したもだ。6×6で除雪専用車両を作っているメーカーが他にないので、このような車両も作られることがあるそうだ。

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    日野自動車はプロフィアをベースとした除雪専用車を展示していた。こちらは360PSのA09-UCエンジン。7速MT車だ。プラウのマウントはグリルをくりぬいたようになっており、ヘッドライト部分はそのまま流用しているが、プラウが取りついた時点で、サイドのウィングライトは必要になる。

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    日本キャタピラーは、12M3 AWDモータグレーダと907M ホイールローダーを展示。モータグレーダには除雪ブレードはついていなかったが、ホイールローダーのアタッチメントは除雪用バケットが取り付けられていた。モータグレーダはi-Construction対応可能な車両で、GPSやセンサーモジュールを取り付ければ、除雪作業も施工図やデータどおりの作業がほぼ自動化される。

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    除雪専用トラックや専用重機となると、ユーザーは自治体やJH、空港のような特殊な施設になりがちだ。幸いにも、会期中富山市の天候は恵まれ、会場にも多くの自治体関係者が訪れていたが、ことしのように厳冬で各地で雪の被害がニュースになると、あらためてこれらの特装車のありがたみや重要性を再認識する展示会だった。

     
     
     
     
     

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