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  • 橋本愛喜にも言わせて

    【第4回】トラックドライバーと視野

     

    2024年8月2日

     
    • 集中治療室で握った手

     

     

    このブルルさんのブログ記事には、
    一般記事には書かない、

     

    or書けない
    or現場に直接訴えかけたい話

     

    を書いているつもりです
    (まだ4回目やが)。

     

     

    今回はちとこの場をお借りして、
    最近の一部トラックドライバーたちの言動について
    率直に言及しておきたいと思う。

     

     

     

    低待遇は変わらない

     

    結論から言うと、
    ドライバーが“今の状態”だと、
    いつまでも低待遇が続くと断言できる。

     

     

    「ドライバー不足で売り手市場だから待遇はよくなる」

     

     

    と思っている人がかなりいるが、
    全くそんなことない。

     

     

    物流の各現場や各現場人を取材している身としては、
    このままだとドライバーの立場は
    どんどん悪くなると確信している。

     

    弱者の立場でいるのは楽

     

    ドライバーが被っている理不尽は
    痛いほど分かるがゆえに、

     

    「働き方改革」施行前は、
    世間から批判されることも
    出来る限りドライバーの主張に
    限りなく寄り添ってきたつもりです。

     

    ドライバーの現状を
    少しでも分かってもらおうと、
    世間に向けてドライバー目線で
    現状を訴えた記事を書いてきたつもりです。

     

     

    しかし、
    (やり方が合ってるか間違っているかはさておき)
    24年問題を解消しようと動いているのが
    国や荷主、運送企業など
    なぜかドライバーの「周囲」ばかりで、

     

    なぜ当事者である多くのドライバーが
    何も変わろうとしなのかと、
    最近非常に悶々としている。

     

     

    2024年問題をクリアするには
    ドライバー自身の努力やアクションが
    絶対的に必要になります。

     

     

    でも一部ドライバーたちの言動を見ていると

     

    「やってもらって当たり前」

     

    で、問題意識すらもっていない。
    なんなら

     

    「いらんことしやがって」

     

    というスタンスの人までいる。

     

     

    そんな彼らが声をあげることは
    「ご飯」や「酒」や「プライド」など
    目先の問題提起に対する文句ばかりで、

     

    それもTwitterであがってきた140字を
    さらに被害者目線で切り取り

     

    「こんなこと言われた」

     

     

    と騒ぐだけ。

     

     

    本当はもっと怒らないといけないことが
    たくさんあるのに。

     

     

    「俺たちは世間のために
    こんなキツい仕事をしてやってるんだぞ」

     

    「トラックドライバーは誰でもできる仕事じゃない」

     

    「官僚らはやれるもんならやってみろ」

     

     

    という声も現場からは多く聞こえてくる。

     

     

    間違っていることではないが、
    これらは
    弱者が弱者という立場を利用する常套手段で、
    弱者でいることで安心感を得ながら
    強者に嫉妬する

     

     

    ただの「ルサンチマン」です。

     

     

    弱者の立場でい続けるのは、楽ですからね。
    開き直って人に文句だけ言っていればいい。

     

     

    が、めちゃくちゃダサい。

     

     

    にもかかわらず、
    トラックドライバーを私が「弱者」と表したことを

     

     

    「トラックドライバーって弱者なの?」

     

     

    とか言ってた人もいましたが、

     

    「弱者」という社会的意味が理解できず、
    「弱」という言葉に過剰反応し、

     

     

    「自分たちは弱者じゃない」

     

     

    とプライドだけ貫こうとするのは、
    言動の不一致なだけでなく
    世間に自身の無知ぶりを
    大公開していることになるので
    本当にやめたほうがいい。

     

    そもそも、
    ドライバーが弱者じゃなかったら
    24年問題なんて起きていません。

     

     

    2024年問題を深く取材するほど、
    問題解決のために活動するほど、
    つくづく

     

    ドライバーのなかには、

     

    「自分に甘く、人に厳しい」

     

    人たちがかなりいると痛感させられるのです。

     

     

    なぜ直接言えないことをネットで言うのか

     

    私の仕事は
    「問題提起」と「権力の監視」です。
    そのためにたくさん訓練&勉強をしてきました。

     

    が、記事や各メディアで指摘すると、
    必ずこんな声があがります。

     

     

    「現場のこと知らないくせに」

     

    「代表ヅラするな」

     

     

    一般的なジャーナリストはそんなくだらない声など
    完全放置ですが、

     

    私は外れ値にこそ真実があると確信している
    ”掘り出しもの好き”のモノ書きであることと、
    ブルーカラーの業界には
    そういう声にこそ真実性があることがあるので

     

    純粋な反論ならば受けると決めており、
    その人たちに自身の論を聞くようにしているんですが、

     

    なぜかそういう人たちに限って
    意見を言ってこない。

     

     

    「私が出版社からもらっている原稿料の
    倍出すから自身の思いを原稿にして
    書いて送ってください」

     

     

    と言い続けていますが、誰一人送ってきません。

     

    それだけではない。
    実際お会いすると、
    そのSNSと同じ熱量で反論してくる人も皆無です。
    ひとりもいません。

     

     

    Twitterの140字では

     

    「俺はこうだ、平均値でくくるな」

     

    「自分はそんなことない」

     

     

    と言ってくる人がいるが、

    私は「あなただけ」のためではなく
    「86万人のトラックドライバー」
    のための活動をしています。

     

     

    国の平均が50と出ている以上、
    あなたが100でも、
    他のドライバーには平均以下な人が複数いるか、
    ゼロと答えている人が1人いる計算になります。

     

     

    もちろん「100」と答えた人の声を
    無下にしているわけではない。

     

    それは過去記事を見てくれれば
    分かってもらえると信じている。

     

     

    この業界にはコタツ記事を書くライターや
    書かせる媒体も多くありますが、
    この業界を書く人間としては、
    誰よりも現場の近くで
    ドライバーの相談や状況を聞いていると
    自負しています。

     

     

    ただ、
    その1つ1つの意見は
    全トラックドライバー86万人のうちの
    たった「1」であることをドライバー自身が
    知っておかないといけない。

     

    問題は、「ミクロ」と「マクロ」両方から
    追う必要があるんです。

     

     

    ドライバー各位には、
    自分の見えている世界だけが「現場」だとしない
    「マクロの視野」を是非培ってほしい。

     

     

     

    「かっこいい」と思われる職業にしたい

     

    私はトラックドライバー含め、
    世間に好かれるために
    この仕事をしているわけではありません。

     

    人気がほしいから
    記事を書いているわけでもない。

     

     

    今働いているドライバーや業界のために活動している
    ことは間違いないですが、

     

    その根底には
    自分が今まで誇りをもってやってきた仕事、
    尊敬している人たちが

    「底辺」やら「誰でもできる仕事」やら
    言われることが許せない、

     

     

    という思いがある。

     

     

    ドライバーに関する言論活動においては、
    みなさんのためだけではなく
    「私自身」のプライドのために
    やっているといっていい。

     

     

    誰に嫌われてもいいから、
    ドライバーが世間から、若者から、世界から
    「かっこいい」と思われる
    ドライバー自体が誇りを持てる職業にしたい
    と思っています。

     

     

    そのためなら、
    一部のルサンチマンドライバーたちに
    嫌われることも厭いません。

     

    もちろん、嫌われずにいられたら一番いいですけどね。。

     

     

    「手荷役」を誇るな

     

    私はトラックドライバーという人たち、職業が
    たまらなく好きです。

     

     

    だからこそ、
    1人1人が世間からバカにされないように、
    権力者や世間に踊らされないように
    相手がだれであれ厳しく言います。

     

     

    今まではドライバーに寄り添ってきたが
    2024年問題を解決するには、
    自分たちの環境を変えるためには、
    まず自分たちから変わらないといけない。

     

    私が特に最近のドライバーに強く言いたいのは、

     

     

    「手荷役・荷待ち時間」に誇りなんざ持つな

     

     

    ということ。

    手荷役や荷主都合の待機に
    しっかり対価が反映されているならばまだしも、
    無償で強要されている手荷役・待機に

     

     

    「これだけ力仕事・待機をやってるんだ」

     

     

    とプライドをもつのは
    権力者の思うつぼです。

     

     

    権力者は、現場にかしこくなってほしくない。

     

     

    それは、彼らには
    自分たちの言うことをホイホイと聞いてくれる
    「働き手」が必要だからです。

     

    なので、

     

     

    「なぜ自分たちがタダ働きさせられているのか」

     

     

    と考えられないドライバーが業界にいる限り、
    ドライバーに
    好待遇がやってくる日なんてありません。

     

     

    特に50代以上のドライバーにとっては、
    今のうち知識や意識を向上させておかないと
    10年後、本当に大変なことになる。

     

     

    「現場にDXが進んだ頃には自分は引退している」

     

     

    と楽観視している人たちがいるが、
    私はそんな彼らの
    「現役時代」だけを心配しているのではなく、
    「引退後」をも憂いている。

     

     

    一生働かずに生きていけるカネを持っているのだろうか。
    カネを使わずともトラック以外に没頭できる
    時間の過ごし方を知っているのだろうかと。

     

     

    定年後もトラックに乗り続けようと思っても、
    10年後には自動運転車や物流道路ができ、
    若手が重宝されれば、
    定年を過ぎたドライバーなんて相手にされなくなる。

     

     

    私は、そうなってほしくない。

     

     

    私の父のように
    あなたが若い時の暴飲暴食や過労が祟って
    病気にになり、
    障害者になり、

     

    あなたの家族が
    巻き添えを食うようなことになってほしくない。

     

     

    私の工場にいた社員のように、
    経営者や業界の繁閑に振り回されてほしくない。

     

     

    だから、
    そうなってほしくないから、
    あなたたちにとって今後も耳の痛いことを
    言い続けると思う。

     

     

    今後、ドライバーが変わるべきは多くあるが、

     

     

    1. SNSの使い方を正す(前回までの話ご参照あれ)
    2. (尿ぺ含む)ポイ捨てをしない
    3. 健康に気を付ける
    4. 手荷役・待機時間を誇らず「問題」と認識する
    5. 自分が見えている現場だけがすべてではないと認識する

     

     

    まずはこれだけでも実行してほしい。

     

    現場が問題意識を持たないと、
    荷主や国には強く言えない。

     

    自分たちの環境を変えるのは、
    荷主でも、国でも、所属会社でも、私でもなく、

     

    現場のみなさんです。

     

     

     

    20XX年2月 某病院ICUにて

     
     
     
     
     

    コメント

    匿名ドライバー(でもバレちゃうかも!!!) より:

    Yahooニュースの記事は世界中に向けての記事たけど、これは我々同業者へ向けての優しく釘刺して背中を押してくれているなと、電車で隣の人が言っています!!!
    現場も知らずに代表ヅラするなとか、脊髄反射で橋本さんに顰めっ面するんでなくこの業界に対して意見や論ずる人がやっと現れてくれたのだとボクは思っています。喧嘩してるバヤイじゃないっすNe!!!

    匿名ドライバー より:

    今のトラック運転手は100%頑張っています。変わらないといけないのは、荷主であり、安請け運送会社であると思います。

    Matt より:

    現場が変わらないと上流も変わらない、これは真理ですね。ひとりひとりが声をあげていく必要があるけれども、まずはそれぞれが「仕事の考え方」と「声のあげかた」を学ぶ必要があると思います。トラック業界に限った話ではないですが、現場の教育プログラムが求められているのかもしれませんね。

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