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  • 配車女子 とら子の「一配一会」

    物価が上がってるのに運賃が上がらない訳ないやろがい。

     

    2023年1月12日 仕事

     

    明けましておめでとうございます。

    2023年も何卒よろしくお願いいたします。

     

    この12月にあるアンケートを取りました。

     

    運送業を盛り上げるために必要なことは?

    というアンケートです。

    なんと2631名の方の回答をいただくことができました。

    この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます!

     

    結果は一目瞭然。

    第一は「お給料を上げる」でした。

    私ももちろんそう思っている一人です。

     

    ではお給料を上げるために必要なことは何か。

    私の中では【運賃を上げる】の一択だと思っています。

     

    この結果を踏まえて、私は経営者・管理者側に質問をしてみました。

     

    「運賃は上がると思いますか?」と。

     

    結果、一貫して「運賃は上がらない」という回答でした。

     

    「運賃は上がらないけれど本業プラスアルファを作る」

    「1本の運賃ではなく、2本3本と重ねていくことで1台当たりの単価を上げていく」

    という回答もいただきましたが、現状の運賃改善を見込まない前提に立っているじゃん、それって。って思ってしまいました。

     

    来年に迫った2024年問題への対策ではないからです。

     

    つまりすごく絶望しました。

    なぜなら

    1運行当たりの運賃を上げていかないと来年以降たちまち立ち行かなくなるのが今の運送業だから。

     

    業界紙でもあれだけ「運賃UPは必要」と書かれているのにもなお、現場との温度差はここまである。

    この現場の温度がいつまでも運賃が上がらない原因の1つだと思っています。

     

    運賃が上がらないことに慣れている。

    運賃を上げることに熱量がない。

    運賃を上げなければいけない、という必要性を見ようとしない。

     

    どうして運送業は運賃を上げることにここまで消極的なのか。

    それは運送業が長い間運賃交渉に失敗してきたからだと思っています。

    そしてその失敗には原因があります。

     

    その原因をまとめてみました。

     

    原因①多重下請構造

     

    荷主から実運送までに何社も荷物情報が流れていく多重下請構造。

    この形がいつ生まれたのかは分かりませんが今や当たり前となっているこの業界の慣習。

    ドライバーにとっても何社も電話をかけて積み込み場所を聞かなければいけないというデメリットもあるこの構造。

    荷物の情報が下流に流れれば流れるほど運賃は削られていきます。

    電話をかけるだけでチャリンチャリンとお金が落ちていくこの仕組み。

    それも毎日。毎時間。毎分。

    配車マンの中には荷物情報を流すことだけを仕事にしている人もいます。

     

    この構造によって荷物をドライバーに積んでもらうことができた、という事実ももちろんあります。

    だけど、この構造をずっと続けていけば本来一番運賃をもらうべき実運送(実際に荷物を運ぶこと)の会社が一番損をしてしまう可能性が非常に高くなります。というか高いです。

     

    多重下請構造がどうして運賃交渉失敗の原因か、というと

    運賃交渉を一番したい実運送会社が一番運賃交渉できない位置にいるからです。

     

     

    荷主との間に何社も会社が入っているから実運送会社の声がお客様に届かない。

    荷主は適正運賃を支払っているのに間に何社も入り込んでいるので適正運賃が不適正運賃になっているだけ。

    などなどこの構造によって生まれる副作用は多いです。

     

     

    原因②バラバラな運賃相場

     

    Twitterでも書きましたが、運送業界では

    ・お客(荷主)様向け運賃見積もり

    ・運送会社向け運賃見積もり

    なるものが存在します。

     

    お客様向け見積もりは運送会社向けに対して少し高めの設定をしています。

    業者間であればちょっと安くしてあげようという優しさなんでしょうが、この二刀流の運賃設定は不要だと私は思っています。

     

    その優しさは目の前のコトだけに対しての優しさだけであって、将来的な業界への投資ではないから。

     

    そしてもう一つ。

    【運賃相場の地域差】

    これもあると思っています。

     

    業界の暗黙の了解である、九州エリアに行っても九州から出荷の荷物が安い。

    はこの一例。(但し、福岡以西、以南に行けばそうじゃなかったりするw)

    行かせても積む荷物の運賃が安いから行かせたくない、という配車マンがとても多いです。

    私は兵庫県で仕事をしていますが、阪神間や神戸市内とそれ以外の地域でも地場運賃の差が大きいです。

    それくらい地域によって運賃の差が目立ちます。

     

    地域によって変動するものは人件費、土地代(車庫や会社の土地への費用ですね)、物価ですがトラックにかかわる費用がそこまで大きく変動することはありません。

    なのにどうして運賃だけここまで大きく差が開くんでしょうか。

    謎過ぎます。

     

    でもこの謎は今更解く必要はありません。

    一律で運賃水準を上げれば解決するので謎を解くエネルギーは全て運賃水準を上げるエネルギーに変えていけばいいからです。

    「昔からそうだからね~」って言われればそこまでの話ですから。

    「今後こうしていきましょうよ」という切り口に変えて交渉していかなければ運賃水準は変わりません。

     

    原因③優しすぎる

     

    私はこの業界にいて18年ですが運送業界ほど優しい業界はないと思います。

    というか人が良すぎです。

    いい人が多すぎます。

     

    運賃交渉をせずに頑張る人が沢山います。

    運賃交渉をすればお客様に迷惑がかかる。俺たちができる範囲までは頑張ってやってやるぜ!という親分、兄貴、姉御がまだ沢山いらっしゃるのです。

     

    そういう方々は往々に責任感にあふれ、兄貴・姉御肌で誰かが困っている時は助けようとしてくれます。私も沢山助けていただきました。

     

    そういう性分、性格の人たちが育てるドライバーさんだからこそ「トラックドライバーはかっこいい!」につながります。

    私もそんな業界の人が大好きです。

     

    だからこそ!!

    だからこそ、もっともっと対価をもらってお仕事を楽しんでほしいと思ってやまないのです。

     

    もう頑張って頑張って最後の最後まで頑張ってることは知っているからもうお客様、世の中にサポートしてもらってもいいと思うのです。

    私みたいな立ち位置はとても楽なのかもしれません。

    交渉することに対して業界の方だけ向いていればいいんですから。

     

    誰よりも周りに目を配り、気を配り、どうすればいいのか考えあぐねて「よし、俺(私)が頑張ればええんや」となるんだと思います。

    だけどもう頑張りすぎるほど頑張ってきたはず。

    燃料、物価、人件費は今年もまた大きく変動すると思います。

     

    だからこそ、これからはもっともっと行政や周りに頼っていいし、運賃だって交渉していいと思うんです。

    自分たちを最優先に考えていいんです。

    運送会社あってこその物流です。

    もちろんお客様、受け取りの方あってこそですが運送会社がなければモノは届きません。

     

    将来、自動運転になればそんなことすら考えなくていい。

    とはまだまだなりません。

    まだまだ人がつながなければいけない部分が多いので自動運転化しても人に頼る部分が多いからです。

     

     

    2023年からは賃金割増も始まります。

    「月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が25%から50%に引き上げ」られます。

    こういったところでもお金が必要になります。

     

    こちらは罰則付きのため、違反すれば「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科せられます。資本金、常時使用する労働者数どちらかを満たしているかで守らなければならない会社かどうかはすぐわかります。

    ご自身の会社が該当しているのであれば運賃交渉は必要不可欠かどうかもすぐ判断がつくと思います。

     

    私はこの業界そしてこの業界で働く人が本当に大好きです。

    だからこそ運賃はしっかりいただいてお給料に反映し、働くすべての人がイキイキと楽しく過ごしてほしいと思っています。

    私も業界に全身浸かっているので自分自身のためにもこれからしっかり交渉していこうと思っています。

    がんばります!

     
     
     
     
     

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