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配車女子 とら子の「一配一会」
運賃の話。
2019年6月3日 仕事
先日なんですけどね
2t車の地場荷物の配送依頼があったんです。
金曜積んで月曜着。大阪府下での配送依頼です。私は自分で地場運賃は固定で決めているのでその設定料金で案内したんですね。
そしたら
「たっかいな~????よそはそれより4,000円ほど安いで」
って言われたんですよ。ほう。
4,000円安いのか。
って思うんですけど下げはしなかったんです。
だって、運送費は下げるべき「コスト」じゃないと思ってるから。そもそも、今暗黙の了解になっている「運賃は水物」みたいな風潮っていつからそうなったんだろうって思ってて。
運送業が始まった江戸時代からそうなのか、車両運送業が始まった明治時代からなのか、はたまた規制緩和のあった平成3年からなのか。私がこの業界に入った時はすでに「運賃は水物」が暗黙の了解でした。
最初の頃は「ふぅーん」ってだけで別に疑問なんかなかったんです。
けどね、ドライバーさんの話や協力会社さんの話を聞くようになった頃から「ん?なんかおかしくない?」って思うようになりました。そして、今。
ドライバーさんがドライバーになるまでの投資額(免許取得費用やリフト免許、はい作業費用など)やトラックの購入費用、燃料代、高速代を計算するようになったら
「運賃は水物?あほか。こんなにコストかけてるのに水準より運賃落とすなんて!!恐ろしい子!!(使い方違う)」と思うようになりました。(遅)そしてお決まりフレーズ。「閑散期のマイナスは繁忙期で取り返す!」
とか言っちゃうんだからどんだけどんぶり勘定やねん。と。
繁忙期で取り返す根拠は?
そんな無計画な方針でやるなら閑散期でもお客様が頼んでくれるような営業計画を立てるべきだし、人間関係を作るべきなのに繁忙期でべらぼうな運賃設定をして取り返す計画なんてどんだけ杜撰やねん、と。確かに私も繁忙期は料金を上げます。
でも閑散期に運賃下げるかって言われたら下げません。バラ積み、バラ卸し。時には荷主さんの倉庫で「リフト乗ってくれ」と言われて荷役作業をする。
(まぁ、そもそも運送業の業務は「荷物を安全に安定店着で納品先に届ける」範疇なんだけれども)
運転以外の付帯業務を行っている作業費や運転技術の対価として運賃はあるわけだし、荷物を運ぶトラックの償却費用としての対価もある。
燃料は年々高騰しているし長距離をしていれば高速代だってバカみたいな金額になる。
そして、何より。
営利活動をしているわけだから、利益残さなきゃいけないんですよ。ストレートに言っちゃえば、お金儲けしようよ!って思ってます。
「運賃高いなぁ」って言われても「そりゃ利益残さなきゃいけませんからね」
って言っていい。
お金儲けって悪いことみたいに思われてないかなぁ?
そもそも会社に来て仕事をするのってお金を稼ぐためです。
私もそう。お金大好きだもん。
だからお客さんにも言えばいいし、お客さんもお金儲けしたいからいい商品を作ってる。
そもそも運賃を削らないと利益が残らないっていうお客さんは運送会社の運賃よりも見直すべき部分が他にあるんじゃないでしょうか。運送会社にケツを持ってくるな、と。笑
私たち運送会社は荷主のコストを下げる役割は担っていません。
運賃はコストじゃない。
運賃は対価です。
運送会社のお金儲けの方法は運賃でしかないわけです。
そのお金儲けの手段を簡単に削っちゃもったいない。そのためには荷主と運送会社だけじゃ解決しない。
私たち消費者も理解しなきゃいけない。
食べ物も服も家もぜーんぶ、届くまで出来上がるまでに沢山の人の手が入ってるわけで対価が必要だってことを。
景気が悪いから、消費が落ち込むから~って言いますが、そもそも対価を正当に受け取ってなかったら物も買えないだろwと思わずにはいられないのです。運賃を安くした先に待っているのは人件費の削減(つまりお給料の削減)と無理な運行でしかない。
そんなこと続けていれば事故も増えるし人もいなくなる。
安かろう悪かろうじゃなくて高かろう良かろうでええんちゃうか、と思っております。と、差し出がましいことを申しましたが運送業の稼ぎ柱は運賃だけです。
なのでその運賃を簡単に削減するということは運送業の生命線をジリジリと削るようなものです。
運賃はコストではありません。
運賃は運送業の生命線です。お金を稼ぐ唯一の手段です。私は今運賃の話をしています。
「運賃」の話です。
もう1回言います。
「運賃はコストではない」の論点です。
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プロフィール
とら子
トラック運転できないAT限定免許配車マン。
トラックは街の風景だと思って過ごしてきた学生時代。 けど今はドライバーさんのおかげでご飯食べれています。
配車はドライバーさんと荷主の緩衝材。 目の前の利益より損して得取れ精神で配車係やらせてもらってます。 -
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